■改革推進
国は2025年度までの3年間を、休日における学校部活動を地域に移行させる「改革推進期間」と位置付ける。背景には、学校(教職員)の働き方改革がある。
2017(平成29)年、文科省の中央教育審議会は中間まとめで、部活動に関して「必ずしも教師が担わなければならない業務ではない」とした。その後、文科省やスポーツ庁、文化庁は部活動改革に関する方針やガイドラインなどをまとめ、各市町村でも休日の学校部活動を地域に移行するよう促している。
こうした経緯を踏まえると、休日の部活動を地域に移行する最大の目的は「教職員の負担軽減」とも受け取れる。
■アンケート
同協議会は昨年10月、市内の小学4~6年生と保護者、中学1~2年生と保護者、そして中学校教職員を対象にアンケート調査を実施した。
教職員のアンケート結果からは、部活動指導についての〝現場の負担・考え〟などを知ることができる(※調査対象は96人で78人が回答。回答率は81・25%)。部活動の地域移行についての質問では、「どちらかといえば賛成」を合わせると89・7%が賛成だった。
同様の質問を小中学生や保護者にも尋ねている。質問内容は少々異なるため単純比較できないが、地域移行に「賛成」(または理解を示す)割合は、教職員の方が多いことがわかった。
学校の部活動を指導している教職員に負担を感じる理由を聞いたところ(複数回答可)、最も多かったのは「休日に休むことができない」(72・9%)、次いで「専門的な指導ができない」(70・8%)、「教材研究の妨げとなっている」(68・8%)などとなっている。
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中学校の部活動を指導する先生の苦労を一般人が知る機会はめったにない。少子化が進む網走において、中学生がスポーツに親しむ環境整備は重要課題の一つだ。連載「下」では、アンケートの自由回答欄に記された先生の〝本音〟など紹介する。