連載 合意形成の根拠 パート3 ㊤

2024-11-14 掲載

(網走市/本紙連載)

東藻琴に焼却施設

 1市5町(網走市、美幌町、大空町、小清水町、清里町、斜里町)の広域ごみ焼却施設(メタン化施設と併設)の建設予定地に決まった大空町東藻琴。地元住民グループは建設地の再検討を求め、網走市議会に請願を提出し、受理された。一方、〝地元〟の大空町議会は、建設地予定地を東藻琴にすることに合意したとされる1年前の委員会を「秘密会」として開催し、議事録は簡単に閲覧できないようになっていることがわかった。(大)

東藻琴住民グループの請願 網走市議会が受理

「大空町の説明不十分」再検討など求め

■網走市議会

 東藻琴地区の住民らからなる「ごみ処理施設を考える会」は先日、大空町役場の説明が不十分などとして、網走市議会に請願を提出。主に、①大空町に広域ごみ処理施設を新設することを再検討すること②将来的にもふさわしい処理施設を適切な規模と方式で新設すること―

を求めている。

 請願は、誰でも書面で直接、市町村議会に提出することができるが、受理されるには紹介議員が不可欠。同考える会の請願は、網走市議会の松浦敏司市議が紹介議員となり、提出された。

 受理された請願は今後、所管委員会で審査された後、定例会本会議で採択・不採択が決まる仕組み。

大空町議会 議事録閲覧できず

「建設予定地は東藻琴」委員会は〝秘密会〟で
合意までの経緯、確認難しく

■秘密会

 同考える会は、〝地元〟の大空町議会に請願を出していない(11月12日時点)。本紙取材では、紹介議員となってくれる町議がいないようだ。

 市町村議会は、住民の最後のより所だ。大空町議会では、広域ごみの焼却施設の建設予定地を東藻琴地区に決定するまでどのような議論がなされていたのだろうか?

 大空町役場作成の住民説明会用の資料には、「令和5年11月 議会委員会(合同)説明 合意されたため、建設地として決定」と記されている。本紙取材では、「合意、決定」したとされる同町議会委員会は令和5年11月13日に開催。しかし、「秘密会」(非公開)となり、議事録は簡単に閲覧できないようになっていることがわかった。

 …………………

 次回は、突然に11月の入札が中止となった、焼却施設予定地(東藻琴地区)での土砂流出対策工事の〝中止理由〟などについてお伝えする。

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