連載〝ゆるむ〟網走市議会 無断欠席、遅刻の実態パート2㊦

2023-11-17 掲載

(網走市/社会)

常習者いるが改める気配なく

 11月10日の網走市議会・議会運営委員会(議運)を遅刻した小田部照議員(3期目)=同志会=、そして無断欠席した石垣直樹議員(2期目)=希政会=。今年4月の網走市議選後、遅刻・無断欠席によって議運が流会になったのは2度目。網走市議のスケジュール管理はどのようになっているのか?(大)

事務局が開催日時を二重に周知も
ベテラン市議「公務に対する緊張感ない」

■2度目

 11月10日の議運が流会になったのは小田部氏の遅刻が原因だが、石垣氏の代行として急きょ出席した同会派の里見哲也議員(1期目)も、定刻の午前10時前に議場には到着できていなかった。

 今年4月の網走市議選後、議運が市議の遅刻・無断欠席により流会になったのは2度目だ。

 今年9月1日の議運を澤谷淳子議員(2期目)は無断欠席し、流会となった。同氏は本紙取材に対して、無断欠席した理由について「自分が議運の委員ということを忘れていた」と回答した。

 議運は、ほかの常任委員会と異なり、基本的には委員全員が揃わないと開会できないルールだ。「常任委員会とは重みが違う」(ベテラン市議)わけだが、網走市議会においては今年4月以降、2度目の流会という事態が起きている。

■スケジュール管理

 網走市議会事務局は、常任委員会や議運などの開催日時については事前に、各議員の個人アドレスにメール配信して周知している。また、LINEでも同様の内容を配信する〝ダブル周知〟を講じているものの、公務を忘れてしまう市議は後を絶たない。

 なぜ、公務を忘れてしまうのか?

 ベテラン市議は「公務に対する緊張感が欠けているだけ」と切り捨てる。また、複数の市議の証言では、常任委員会などを無断欠席する〝常習犯〟はいるようだ。この常習犯市議は任期を重ねても、「いっこうに治る兆しはない」(中堅市議)。

 ……………………

 本紙は9月、澤谷氏が議運を無断欠席したことを報じたところ、網走市議会の各会派代表者会議において、「市議会として伝書鳩記者に抗議すべき」(保守系会派の代表者)との発言があった。この発言に賛同する会派はなかったが、こうした〝論点のズレ〟を自覚できない現職議員が存在することも、「公務の無断欠席」という恥ずかしい事態が相次いでいる要因かもしれない。

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