特定外来生物ウチダザリガニの駆除などに取り組む美幌高校の環境改善班が、日本自然保護協会が主催する日本自然保護大賞2023で大賞に次ぐ選考委員特別賞を受賞した。11月29日、美幌町民会館で授賞式が行われ、選考委員の1人でシンガーソングライターのイルカさんが生徒に表彰状を手渡した。
環境改善班は上原優斗さん、國分煌斗さん(ともに生産環境科学科3年)の2人。班は2014(平成26)年度から現在まで、町内でウチダザリガニを累計1万2千匹駆除した。在来種ニホンザリガニの保護、網走川でのマイクロプラスチックの調査、プラスチック資材を使わず野菜を栽培し、大阪のデパートで販売するなど活動の幅を広げてきた。
マイクロプラ問題を農業に結びつけた活動たたえる
自然保護大賞は、優れた自然保護、生物多様性保全の活動に贈られる賞で、今回は全国から70件の応募があった。授賞式でイルカさんは「駆除の活動はもちろん、マイクロプラスチックの問題を農業に結びつけ、作物を販売するまで循環させているのはすばらしい」と班の活動をたたえた。
班の活動は本年度で最後になり、来年度以降は普通科を含めた理科の授業に受け継がれる。上原さんは「これまでの活動が評価された。今後も自然保護に関心を持ち続けたい」、國分さんは「活動を続けてきた先輩方とともにいただいた賞」と受賞の喜びを語った。(浩)